キエフで「民主選択共同体」が発足
【2005年12月4日】
日本経済新聞によると、ウクライナのキエフで12月2日、東欧各国の首脳が主催するフォーラムが開催され、「民主選択共同体」(Community Of Democratic Choice)の発足を宣言した。
ラジオ・フリー・ヨーロッパ(RFE)によると、フォーラムに参加したのは、ウクライナ、グルジア、リトアニア、ラトビア、エストニア、ルーマニア、モルドバ、スロベニア、マケドニアの首脳。また、アゼルバイジャン、ブルガリア、チェコ、ハンガリー、ポーランドの政府関係者が出席。アメリカ合衆国と欧州連合(EU)、 欧州安全保障協力機構(OSCE)がオブザーバーを派遣した。また、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は、出席を見合わせた。
日経・毎日新聞によると、この民主選択共同体は、ウクライナのヴィクトル・ユーシェンコ大統領とグルジアのミヘイル・サアカシュヴィリ大統領が主唱した。地域の民主主義・治安の安定化と人権の保護の他、経済開発強化などを目的としている。当面は首脳が参加したウクライナなど9カ国及びポーランドとブルガリアの11ヶ国で構成される。
この共同体は親米・親西欧的であって、東欧地域のロシアの影響を弱める目的があるとの見方がある。RFEは、ロシアのインターネットサイト「Gazeta.ru」(ホームページ: http://gazeta.ru/ )が共同体を「非友好的な共同体(The Unfriendly Community)」と呼び、ロシアへの非難の場となるだろうと報じているとした。毎日も、グルジアのサアカシュヴィリ大統領が、民主化促進を旨とする声明をロシアのプーチン政権に対して行ったと報じた。
出典
編集- 古川英治 『親米欧の東欧・旧ソ連9カ国、「民主選択共同体」発足を宣言』 — 日本経済新聞, 2005年12月2日
- 『民主共同体:旧東欧・ソ連圏9カ国で構成 反露の色濃く』 — 毎日新聞社, 2005年12月2日
- "Ukraine: Regional Leaders Set Up Community Of Democratic Choice"。Radio Free Europe / Radio Liberty、2005年12月2日。