エレベーターに高2男子挟まれ圧死、東京都港区のマンション

【2006年6月4日】

中日新聞、日本経済新聞によると、3日午後7時20分頃 (UTC+9)、東京都港区の港区住宅公社のマンションで、このマンションの12階に住む高校2年生・市川大輔さん (16) がエレベーターを降りようとしたところ、ドアが開いたまま突然エレベーターが上昇し、出入り口の上部とエレベーターの床に体が挟まれた。駆けつけたレスキュー隊によって救助されたが、搬送先の病院でまもなく死亡した。

市川さんは1階で自転車を押しながらエレベーターに乗り込み、12階で後ろ向きのまま降りようとしたところ、突然エレベーターが動き出し、うつ伏せの状態で挟まれたという。同乗していた女性が通報し、駆けつけた東京消防庁のレスキュー隊によって事故から約50分後に救助され、病院に搬送された。通報した女性には怪我はなかった。

東京新聞によると、2003年12月以降、エレベーターが途中で止まる、ドアが開かず中に閉じ込められる、異音、異常振動などのトラブルが18件発生していたという。警視庁捜査1課と三田警察署は4日、同マンションの防災センターを家宅捜査し、保守点検記録などの資料を押収した。警察は過去のトラブルと今回の事故の関連性を含め、業務上過失致死容疑で捜査を進めている。

毎日新聞によると、港区と港区住宅公社は4日、住民に対して説明会を開催した。住民約80人が参加し、「私たちは殺人エレベーターに乗っていたのか」と住民から怒りの声があがった。説明会では住宅公社の廣井誠一事務局長が陳謝し、併せて4日早朝にも別のエレベーターでトラブルがあった事が報告された。このエレベーターは、同マンションのエレベーターの保守を請け負っている「エス・イー・シーエレベーター」が点検を行ったが、その1時間後には扉が開いたまま動かなくなるトラブルが起こっていた。

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