イラン、IAEA理事会の核開発非難決議に反発

【2005年9月28日】

核開発計画をめぐり、核兵器開発をしているのではないかと複数の国から疑惑をもたれているイランに対して、23日、国際原子力機関(IAEA)理事会は核開発を非難する内容の決議を採択した。これに対してイランは反発し、決議に賛成した国への経済制裁などを行うとしている。また今後の展開によっては、IAEAや西側諸国への協力をやめるとしている。日本経済新聞などはウラン濃縮を行う可能性も示唆していると観測している。

テヘラン市内では、非難決議を提出したイギリスなどの大使館に抗議デモが行われている。

IAEA総会が26日から5日間の日程でウィーンで行われている。総会に先だち23日まで行われた理事会は、イランの核開発を非難する決議を採択した。産経新聞によれば、決議案は、イギリスが欧州連合(EU)を代表して提出した。

理事会での決議は通常全会一致で採択され、採決を行うことは異例である。河北新報によれば賛成22、反対1、棄権12だった。欧米諸国、日本、インドなどが賛成し、ロシアや中国などが棄権した。決議では、イランに対し、転換作業の中止や軍施設への査察が求められた。一方、当初イギリス、ドイツ、フランスが求め、イランが反対していたこの問題の国際連合安全保障理事会への付託は、理事会で当面見送りとされた。IAEAでは35ヶ国から構成される理事会が事実上の最高意思決定機関である。

イランはこの決議に反発している。日経によれば、26日には、外務省が国営テレビで声明を出し、決議の撤回や修正がなければ、IAEAの追加議定書の執行を含め、これまで自主的に行ってきた措置を停止するとした。IAEAの追加議定書では、イラン核施設への抜き打ち査察を認めている。日経や産経などは、イランのこの声明はウラン濃縮の実施を暗示したものとみている。

またイランは賛成した22ヶ国との経済協力を見直すと発表した。日経などによると、27日イラン外務省のアセフィ報道官が記者会見で、見直しを明言した。特に、パイプラインを敷設してイランから天然ガスを購入するプロジェクトを進めているインドについて、「インドの賛成には驚いた」と触れた。日本についての直接の言及はなかった。日経は、イランの強硬な姿勢の背景に、イランは理事会付託の可能性が残っていると判断したと観測している。

ロイター=ABCによると、イギリスのストロー外相は、現在開幕中のイギリス労働党党大会で、「イランとの戦争はない」とする見通しを語った。ストロー外相は、「戦争をしても問題の解消にはならない」としている。

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