イスラエル軍とヒズボラの戦闘続く、死者は200人を突破

【2006年7月19日】

イスラエルとレバノン周辺の地図。赤茶色は戦闘や攻撃が行われている地域。(GFDL)

ヒズボラによるイスラエル兵拘束への反撃として始まったイスラエル軍のレバノン攻撃が続いている。18日で攻撃が始まった11日から1週間が過ぎ、朝日新聞によるとレバノンでの死者は200人、イスラエルでの死者は25人を超えた。

ロイターによるとイスラエル軍は、レバノン領内のヒズボラの拠点を短時間のうちに攻撃してすぐに撤退させる、という方法をとっている。

アルジャジーラによると、イスラエル軍はベイルートなどを空爆している。一方のヒズボラは、イスラエル北部の都市をロケット弾などで攻撃している。

しかし朝日新聞によると、レバノンではヒズボラとは関係のない多数の民間人が犠牲になっている。またイスラエル軍は、戦闘が数週間に渡って長引く可能性があるとしている。

アルジャジーラによるとイスラエルは、イスラエル兵の解放とヒズボラの武装解除を休戦の条件として挙げている。

この戦闘に対して世界各国や国際機関も動きを見せ始めている。

読売新聞によると、国際連合アナン事務総長は、両軍の戦闘停止を目的とする大規模な国際部隊の構想を示しており、欧州連合バローゾ委員長も支持する考え。これに対しヨーロッパ各国も支持を表明している。

毎日新聞によると特にイタリアでは、プローディ政権の閣僚が、中東の不安定の要因を作っているとしてイスラエルやアメリカを批判するなど、前ベルルスコーニ政権とは様変わりしている状況で、プローディ首相は国連の国際部隊に8000人程度を派遣するとの発言もしている。

一方、アメリカのブッシュ大統領は、今回の戦闘による中東の不安定化により、シリアが2005年4月に撤退したレバノンに再進駐する可能性があると述べた。また、シリアやイランがヒズボラを後押ししている可能性も示唆した。

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