イギリス・BBCのテレビ番組が、二重被爆者を「世界一運が悪い男」と紹介 - 在英日本大使館が抗議

【2011年1月21日】

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ウィキペディア広島市への原子爆弾投下に関する記事があります。
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ウィキペディア長崎市への原子爆弾投下に関する記事があります。
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ウィキペディア山口彊に関する記事があります。
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ウィキペディア英国放送協会(BBC)に関する記事があります。

朝日新聞読売新聞によると、広島長崎に於いて二重被爆し、2010年に93歳で亡くなった山口彊(つとむ)さんについて、イギリスBBC2010年12月に放映したテレビお笑いクイズ番組に於いて、「世界一運が悪い男」などと紹介していたことが、1月20日UTC+9)に判明した。

朝日新聞によると、問題となったのは、2010年12月17日に放映された同局の人気番組・『QI』。番組の司会者が、長崎県出身の山口さんが出張していた広島で原爆によって被爆し、大火傷を負った後に鉄道を利用して長崎に戻ったことに触れ、「イギリスなら電車は止まっている」と、イギリスの鉄道の不備を自虐的に捉えていた。しかし、ゲスト出演者のコメディアンが「長崎で入院したのか」と突っ込みを入れ、スタジオから失笑が漏れる一幕があった。 さらに、司会者が「山口さんが長崎に戻ったところ、再び原爆が投下された」と述べると、観衆が大笑い。司会者は、「二重に被爆して生き残ったのは、最も幸運か最も不運か」などと締め括った。また、読売新聞によれば、ゲスト出演者らが「でも、93歳まで長生きしたのなら、それほど不運ではない」とか、「原爆が落ちた次の日に列車が走行しているのは、イギリスでは考えられないこと」などと話し、再び会場から笑い声が上がった。

読売新聞によると、在英日本大使館1月7日に、番組内容に対する抗議の書簡を、BBCと製作会社に対し送付した。

朝日新聞によると、これに対し、番組プロデューサーは1月17日に、大使館への手紙に於いて、「(山口さんを)揶揄する趣旨の番組ではなく、驚くべき経験を正確に伝えようとしたつもりである。日本人の強さを真に称賛している」などと釈明しつつも、「(日本人)視聴者の気分を害したことを遺憾に思う」と、謝罪の意を示した。また、番組に抗議をした在英日本人に対しても、非を認めるメールを送付したとしている。

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