イギリスがロシアの外交官を国外追放─リトビネンコ事件を受け
【2007年7月17日】
日本経済新聞などによると、イギリスのミリバンド外務大臣は16日、議会下院での演説の中で、ロシアの外交官4名を国外に追放するとの決定を明らかにした。昨年11月に旧ソ連国家保安委員会(KGB)の元職員アレクサンドル・リトビネンコ氏が亡命先のイギリスで毒殺された事件について、イギリスはロシアに対して、実行犯とされるアンドレイ・ルゴボイ容疑者(同じくKGB元職員)の身柄引き渡しを要求していたが、ロシアは拒否しており、今回の措置はこれに対抗してのもの。
時事通信によると、ブラウン英首相は外遊先のベルリンで「無実の市民が危険にさらされた」として今回の措置の正当性を主張した。一方、東京新聞[=共同]によるとロシア外務省のカムイニン情報局長は強く反発し、今回の「挑発行為が対抗策なしで済むことはない」と警告した。
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編集- 2006年11月24日、ロシアの元情報機関中佐が死亡、毒殺か
出典
編集- 岐部秀光 『英、ロシア外交官を追放・リトビネンコ事件』 — 日本経済新聞, 2007年7月17日
- 『ロシア外交官追放は正当=容疑者引き渡し改めて要請−英首相』 — 時事通信, 2007年7月17日
- 共同 『深刻な結果招くと警告 ロ外務省、対抗措置を示唆』 — 東京新聞, 2007年7月17日