アース製薬未公開株を無登録販売した業者を捜索

【2006年2月15日】


朝日新聞や日本経済新聞、読売新聞など各社の報道によると、2005年11月に東京証券取引所2部上場した薬品メーカー「アース製薬」(証券コード:4985)の上場前の未公開株が、証券業登録のされていない業者によって販売されていたとして、愛知県警が14日業者を証券取引法違反(無登録営業)の疑いで家宅捜索した。

家宅捜索したのは、名古屋市中区の「ワールドネットインベストメント」と東京都中央区の「ワールドインベストメント」両社の本社や支店など計10カ所。

朝日新聞によれば、両社は2005年の9月と11月に、アース製薬の未公開株を1株約1万3,000円で証券業登録を受けずに販売するなどの容疑が持たれている。

朝日新聞や日本経済新聞、読売新聞、産経新聞によれば、2005年11月30日の上場の際のアース製薬株の公募価格は1株2,000円で、上場後の株価も約3,000円付近を推移している状況である。このため「ワールドネットインベストメント」と「ワールドインベストメント」の両社からアース製薬株を購入した投資家から「多額の損害を受けた」などの苦情や相談約1,300件が、アース製薬や日本証券業協会などに相次いでいた。

日本経済新聞によれば「ワールドネットインベストメント」と「ワールドインベストメント」両社はアース製薬以外の他社の未公開株の違法販売も行っていたことが判明している。

将来の上場によるキャピタルゲインを見込んだ未公開株の販売については、2004年頃から問い合わせなどが相次ぎ、東京証券取引所や日本証券業協会などが注意喚起を行っている。

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