アルカイダ・ビンラディン容疑者を殺害 - アメリカ・オバマ大統領発表
【2011年5月2日】
産経新聞によると、アメリカのCNNは5月1日(アメリカ東部標準時、UTC-5)に、国際的なテロ組織・アルカイダの最高指導者・ビンラディン容疑者が死亡し、その遺体をアメリカ政府が確保したと伝えた。日本経済新聞によると、これを受けて、アメリカ・オバマ大統領は緊急の声明を発表した。
産経新聞によると、アルカイダは、2001年9月11日にアメリカで起こった同時多発テロ事件の主犯格で、反米テロ活動の象徴とされたビンラディン容疑者の死亡により、アメリカの「反テロ戦」は最大の成果を挙げたが、今後もアルカイダの残存組織が残っていることから、テロ活動の動きが再び活発になるのではないかとする見方もある。アメリカはこの同時多発テロの発生後、ビンラディン容疑者を最重要容疑者と見做し、同容疑者を匿っていた当時のアフガニスタンのタリバン政権に身柄を引き渡すように要求したが、タリバンがこれを拒否したため、同じ年の10月にアフガニスタン空爆を行った。これによりタリバン政権は崩壊したが、ビンラディン容疑者はアフガニスタン東部にあるアルカイダの拠点都市・トラボラに潜伏していたのを確認された後、行方不明となっていた。
朝日新聞によれば、その後、昨年の夏になってCIAが、ビンラディン容疑者がパキスタンに潜伏しているとの情報を得て、潜伏先を特定した。そして先月29日、オバマ大統領が米軍などによる身柄確保を目的とした作戦を許可したという。
オバマ政権は今年7月からアフガニスタンから撤収する方向だったが、今回のビンラディン容疑者死亡により、対テロへの一定の成果を挙げることができたとし、2012年の大統領選挙での再選に大きな追い風になったと産経新聞は伝えている。
情報源
編集- Yahoo!ニュース(ワシントン=犬塚陽介) 『米諜報機関が殺害 ビンラーディン遺体を確保 パキスタン首都で家族と一緒…』 — 産経新聞, 2011年5月2日
- 日経電子版(ワシントン=中山真) 『ビンラディン容疑者を殺害、オバマ大統領が(米政府 遺体を確認)』 — 日本経済新聞, 2011年5月2日
- 望月洋嗣 『ビンラディン容疑者を殺害 米大統領「最大の成果」』 — 朝日新聞, 2011年5月2日
- msn産経ニュース 『対テロ戦最大の戦果 オバマ大統領再選に追い風』 — 産経新聞, 2011年5月2日