アメリカ連邦刑務所に服役中の菊村憂受刑者が出所、送還後、警視庁は偽造免許証容疑などで逮捕の方針

【2007年4月15日】

3月23日付朝日新聞および産経新聞によると、アメリカでパイプ爆弾3本を所持していたとして逮捕され同国で服役していた菊村憂受刑者(54)が、4月、出所する予定であることがわかった。警視庁公安部は22日、日本送還後に逮捕する方針を固め、同日、特別捜査本部を設置した。アメリカの裁判判決は、菊村受刑者を日本赤軍のメンバーとしており、日本の捜査当局も同様の見方をしている。本人は否定している。逮捕理由は、偽の国際運転免許証を使った偽造有印公文書行使容疑で、公安部は日本赤軍が起こしたテロとの関連も調べる予定である。

警察庁によると、受刑者の菊村憂は1988年4月12日、アメリカ・ニュージャージー州で、乗用車内に爆発物3本を隠し持っていたとして州警察官によって逮捕された。朝日新聞によると、裁判では「アメリカ軍がリビア空爆を行なったことに対する報復が目的」とされ、爆破物の不法所持や旅券法の違反など12件の訴因で起訴され、懲役262ヶ月(21年10カ月)の判決を受けた。産経新聞によればイリノイ州の刑務所に服役中だったが、模範囚として刑が短縮、来月18日には出所、5月にも日本に送還される予定である。

朝日新聞によると、警視庁公安部では、菊村受刑者が逮捕当時、国外犯処罰規定が日本の爆発物取締罰則になかったことから、偽の国際運転免許証を使用した容疑での逮捕を視野に捜査を進める。捜査本部では菊村受刑者が日本赤軍を通じ、身分偽装用に偽造免許証や偽造旅券を入手していた疑いが強いとみている。

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