アメリカ軍の空母艦載機部隊移駐計画で岩国市、3月12日に住民投票実施へ

【2006年2月3日】

移駐が計画されているF/A-18ホーネット(資料)

アメリカ海軍厚木基地からアメリカ海兵隊岩国基地への航空母艦艦載機部隊移駐計画で、岩国市の井原勝介市長は岩国市住民投票条例に基づいて、移設の是非を問う住民投票を実施することを発表した。中国新聞によれば3月6日告示、3月12日投票となる見込みで、即日開票される。

読売新聞・中国新聞によれば、同市長が「周辺市町村との合併前に方針を示したいところであるが、市議会では艦載機受け入れが前提の議論が始まっており、市全体として判断が困難で、市民の意見を確かめる必要がある。」として住民投票を発表した。また、日本・アメリカ両政府が3月末にまとめる予定の在日米軍再編最終報告に影響する可能性があるとしている。また、発表を受けて山口県の二井関成知事が「移設の是非を判断するために国から情報を収集している最中で住民投票となったのは残念だが、県は市の問題にコメントする立場ではない」と述べたとしているほか、同市の市議会議員の多くや合併予定の町村も住民投票に反発している模様。

岩国市住民投票条例では、第5条で二者択一で意思を問う形式でなければならないと定め、第12条で投票率が2分の1に満たない場合は開票をしないとしている。また、第14条で市民、市議会及び市長は、住民投票の結果を尊重するものとするとされているが、毎日新聞によれば、投票結果に拘束力はない。

また、今回の在日米軍再編問題で住民投票が行われるのは初めてという。

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