アメリカ・オバマ大統領がイラク戦争の終結を宣言

【2011年12月15日】

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イラク戦争の終結を宣言したアメリカ・オバマ大統領
イラク戦争の様子。左上から、サマラをパトロールする米軍兵士、倒されるサダム・フセイン像、バグダッド南部で爆発するIED小銃を構えるイラク軍兵士。

読売新聞時事通信によると、アメリカバラク・オバマ大統領は、12月14日UTC-5)にノースカロライナ州フォートブラッグ陸軍基地に於いて、イラク駐留米軍部隊の撤退の完了が近付いてきているのを前に演説を行なった。

時事通信によると、演説でオバマ大統領は、「イラクの将来はイラク国民の手に委ねられ、イラク戦争は終結する」と宣言した。また、読売新聞がオバマ大統領の演説内容として伝えたところによると、現在、約5,500人に減少したイラク駐留米軍が、12月15日UTC+3)にバグダッドで解散式を実施し、任務は正式完了する。

時事通信によると、これにより、アメリカのブッシュ前政権が2003年国連安全保障理事会の討議を打ち切る形で強硬的に開戦し、「違法な戦争」と国際的な批判までも浴びた戦争が、開戦から約9年ぶりに正式に幕を閉じることになる。

時事通信によると、オバマ大統領は、イラク戦争からの帰還兵を前にした演説で、最後の部隊が近くイラク国境を越え、イラク戦争が「歴史の一部になる」と述べ、「アメリカと米軍にとっての歴史的瞬間」を迎えたとの認識を示すと共に、多大な犠牲を払いつつ軍事作戦や復興任務に従事した米軍の「偉大な功績」を称賛した。また、オバマ大統領自身が反対の立場を取ったイラク戦争の、開戦時の正当性を巡る論争にも言及し、「多くの紆余曲折があった」と指摘する一方で、「我々は、主権を持ち、安定し、自立したイラクを後に残した」と述べ、戦争がもたらした成果も強調した。

読売新聞によると、オバマ大統領はその一方で、イラク戦争で「4,500人近いアメリカ人が犠牲となった」と指摘し、米兵と家族の「労苦と献身」を労い、また、戦死者に哀悼の意を示した。なお、オバマ大統領は、イラク戦争がアメリカの「勝利」だったかについては明言しなかった。

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