アフガニスタンでペシャワール会日本人スタッフ遺体で見つかる

【2008年8月29日】

ナンガルハル州(現地位置、GFDL

読売新聞九州版によると、アフガニスタン東部で現地時間8月26日午前7時40分ごろ(UTC+4:30 日本時間=UTC+9では同日午後0時10分ごろ)、日本人が1人と、アフガニスタン人のドライバー誘拐されたという情報が外務省・邦人テロ対策室にあった。

日経新聞によると、その後、8月27日午後(日本時間)に日本の政府に入った連絡ではこの誘拐事件の被害にあった日本人らしい男性の遺体が見つかり、その遺体は非政府組織NGO法人)「ペシャワール会」のスタッフ・伊藤和也さん(31歳)である事が判明した。この日現地にいる在アフガニスタン日本大使館員やペシャワール会のスタッフが身元を確認。記者会見に応じた山本一太外務副大臣は「衣服や顔などの身体的特徴で(伊藤さんと)確認した」と発表した。

時事通信によると、山本氏は8月28日の会見で「伊藤さんは殺害されて死んだと見ている」と死因を話しているが、死んだ時の状況は「いろいろな情報があるので確たることは言えない段階」とした。また毎日新聞の報道によると、現地であるナンガルハル州のタチャ警察本部長の話として「8月26日の朝(現地)に通報を受けて捜索を始めたが、拉致グループを見つけ銃撃戦に。その際、拉致グループは伊藤さんの左脚に銃弾を打って逃走できないようにしたあとで本格的に応戦し、27日の明け方まで断続的に交戦が行われた」としており、「両脚に銃で撃たれた跡のほか、後頭部には鈍器のようなもので殴られ、陥没骨折していた」ことも明らかにした。また、警察が拘束したある拉致グループのメンバーの1人は「大きな岩で(伊藤さんを)何度も殴りつけた」ことを話している。

時事通信によると、伊藤さんの遺体は8月30日に中部国際空港へ帰国する予定である。

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