アチェ独立紛争終結、武装組織が解散

【2005年12月28日】

アチェ州の位置

中日新聞などによると、インドネシアナングロ・アチェ・ダルサラーム州(アチェ州)の独立派組織「自由アチェ運動」(GAM) は27日、インドネシア政府と8月に締結された平和合意に基づき軍事部門の解散を宣言した。中日新聞、読売新聞、日本経済新聞、CNNが報道した。これにより、1976年以来29年間続いた独立紛争は事実上終結した。

報道によると、GAMは同日、州都バンダ・アチェを視察のため訪れていたスシロ・バンバン・ユドヨノ大統領と初めて会談を行い、その後、GAM軍事部門最高司令官名義で武装組織解散を宣言した。これに先立つ12月19日、GAMは国際監視団の監視の下で最後の武器を廃棄し、武装解除を完了させていた。報道によれば、アチェ州では2006年春にも地方選挙が実施される予定で、GAMは政治団体として地方選挙への参加を通じて同州の自治権の確立を目指す。また、3,000人余りの元兵士の社会復帰支援を政府に求める方針である。

一方、インドネシア国軍と警察部隊計約3万人も年内に撤退を完了する見込みで、結果的に国軍1万5,000人、警察1万人まで人員が削減される。中日新聞およびじゃかるた新聞によると、インドネシア政府は、アチェ州に地方政治団体の設立を認めるための法案「新アチェ自治法」を年明けにも国会に提出するほか、4月には首長選挙を実施する。

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