「ムーンライトながら」指定席券をオークション販売、常習男を逮捕
【2008年11月11日】
産経新聞、INTERNET Watchによると、JR東海の夜行列車快速列車「ムーンライトながら」の指定席券を転売目的で購入し続けたとして、警視庁生活安全特捜隊と田園調布署は2008年11月8日(UTC+9)、東京都迷惑防止条例違反(常習ダフ屋行為の禁止)の疑いで、東京都新宿区歌舞伎町、会社員、関根健真容疑者(37)を逮捕した[1][2]。
関根容疑者は2008年8月2日10時(UTC+9)ごろ、JR新宿駅東口「みどりの窓口」で、2008年9月2日23時19分発(UTC+9)の夜行快速電車「ムーンライトながら」の大垣駅(岐阜県)~東京駅間指定席券1枚(310円)を購入し、インターネットオークションで2,710円で転売した疑い。また、2008年8月7日10時5分(UTC+9)ごろには、同じみどりの窓口で9月7日23時10分発の「ムーンライトながら」東京駅~豊橋駅(愛知県)間指定席券2枚(1,020円:1枚=510円)を購入し、2,040円で転売した疑いがもたれている[2]。
関根容疑者は障害者用の指定席券を狙って購入、障害者手帳を提示する必要がないことから健常者でも購入でき、車いす用のスペースが有るため、利用者が少なく料金の安くなる閑散期でも人気が高かったという[1]。
JR東海にネットを閲覧した利用者から「転売目的の買い占めで障害者用座席が購入できない」と苦情が寄せられ、不自然な購入が相次いだ窓口を調べたところ、関根容疑者が浮上し、やめるように伝えたが従わず、警察に相談した[1]。
関根容疑者は「5年ほど前、家を飛び出して行くあてがないときに青春18きっぷで電車に乗り、思いついた」と供述しており売上げを生活費に充てていた。約5年間で250万円をもうけたとみられる[2]。
「ムーンライトながら」は普通乗車券と指定席券で乗車でき、「青春18きっぷ」でも利用できることから安価な移動手段として人気が高く、発売当日に指定席券が売り切れるほどである。9両編成で座席は537席有るが、特急列車用の列車3両を3本連結しているため、車いすが隣に置けるように改造された障害者用座席が3席しかない。
JR東海は「本当に切符が必要な人に迷惑がかかるので絶対にやめていただきたい」「これからも悪質なケースは厳しく対応したい」とコメントしている[1]。