ニュージーランド国民党ブラッシュ党首、キリスト教原理主義者との関係を認める

【2005年9月16日】 ニュージーランドの野党第1党である国民党のダン・ブラッシュ党首が、9日、キリスト教原理主義の教団との関係を認め、ニュージーランドで話題になっている。

この教団は、キリスト教プロテスタントの一派「エクスクルーシブ・ブレズレン」(エクスクルーシブ兄弟団)。教団はブラッシュ党首と対立する政党を攻撃する一連のパンフレットを出版したが、ブラッシュ党首は、この出版を事前に知っていたことというもの。

ニュースサイト「スタッフ」によると、9日、ブラッシュ党首は、何度かこの教団のメンバーと会ったことを認めた。また、この教団が、国民党の政敵、労働党と緑の党を攻撃するパンフレットを出版する意図を知っていたと認めた。労働党は現在の与党で、国民党と選挙戦で伯仲している。教団のスポークスマンは、現在まで50万ニュージーランド・ドルを、この2党を攻撃する運動に費やしたことを認めた。

出版されたパンフレットでは、教団が出版に関与したことは明白にはされていなかった。しかし、教団に所属している人がパンフレットの出版に関わったことに、以前教団に所属していた人々が気づいた。教団はかねてからカルト的教派であると指摘されていた。

ニュージーランドの「スクープ」紙は、15日の社説で、この件について教団に取材を試み、ある教団関係者の発言を伝えた。それによると、この教団関係者とブラッシュ党首は、2004年に1回と、パンフレットが出版された後の2回会っているという。この関係者はブラッシュ党首に対し具体的なパンフレットの内容については触れず「あなたのために祈っています」と語ったという。また、ブラッシュ党首は公式に声明を出し、パンフレットの内容やキャンペーンの規模については知らなかったと述べた。

教団「エクスクルーシブ・ブレズレン」は閉鎖的な集団で、メンバーはラジオやテレビ、コンピュータを使うことが許されていない。18世紀のイギリスのプロテスタント教団「プリマス兄弟団」より発展し、現在はニュージーランドにほぼ2,000人の信者がいる。アメリカ合衆国とオーストラリアにも一定数の信者がおり、ブッシュ米大統領や他の保守政治家の支援を行っている。

英語版ウィキニュースからの翻訳に基づきます。

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