ガボンのボンゴ大統領、再選に意欲

【2005年10月6日】

ガボンの位置

今年大統領選挙が予定される中央アフリカのガボンで、オマール・ボンゴ大統領(69歳)が1日、出馬を表明した。ボンゴ大統領は38年大統領職にあり、世界でもっとも長く職にある大統領である。ガボンの大統領は任期7年、当選すれば更に7年間大統領職に就くことになる。

ボンゴ大統領は1日、自らが率いるガボン民主党 (PDG) の青年集会に出席し、演説のなかで出馬を表明した。出席していた青年支持者たちは、歓声をあげて歓迎した。演説のなかでボンゴ大統領は、支持者からの出馬要請に応えるためだとした。この週、ボンゴ大統領の支持者は、大統領出馬の要望を幾度か行っていた。

BBCによれば、この出馬は以前から予期されていた。ガボンは2年前に法律を改正し、大統領の再選制限を撤廃していた。

ボンゴ大統領は1967年、当時のレオン・ムバ大統領の死去に伴い、副大統領から昇格して就任した。翌1968年一党独裁制を導入。産油国であることを強みに、旧宗主国であるフランスを中心に、西側諸国との経済関係を重視する政策を採り、政治と経済を安定させた。1973年、1979年、1986年、競争者なしで大統領に選出された。当時99%の得票を得ている。1990年複数政党制を導入したが、ほとんどの政党は与党ガボン民主党と協力関係にあり、圧倒的な優位は揺らいでいない。1993年と1998年にも大統領に選出された。しかし複数政党制導入以降は、得票は3分の2に減少した。

最近は、表立った批判もおきている。9月の国連総会では、大統領の演説中に批判者が外で抗議活動を行った。またBBCによれば、フランスのメディアに野党の政治家のインタビューが掲載され、現政権が批判された。政権側は、こうした動きに対し、野党の活動を抑制する方向をとり、野党の政治家が国外に渡航を試みるなら、パスポートを剥奪すると決定した。野党からは出馬表明に批判が出ており、ボンゴ大統領が生涯大統領を務めるつもりでいるという観測が出ている。

BBCによれば、選挙の正確な日程は決定していない。政府筋の話では11月末か12月初めに予定されている。

ドイツ語版ウィキニュースの翻訳に基づきます。

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