トルコ 押収した大麻を空き地で焼却、健康被害も
【2025年5月18日】

トルコ南東部にあるディヤルバクル県リジェで今年4月18日、現地警察が押収した大麻20トンを街の中心部の空き地で一斉に焼却処分し、大量の煙が数日にわたって街に立ち込めた。その結果、住民には目眩や吐き気、呼吸困難、さらには幻覚症状といった健康被害の訴えが相次いだという[1][2][3][4]。
今回焼却された大麻は2023年からの2年間、計226件の薬物捜査で押収されたものであり、その価値は時価約100億トルコリラ、日本円にして370億円以上に相当するという[2][3][4]。現地警察がこれまでの捜査の成果を誇るために、大麻が入った袋を街の名前である「LICE」の形に並べ、その袋にガソリン約200リットルをかけて火を付けた[1][2][3]。
トルコで薬物依存症などに対処する非営利団体イェシル・ユルドゥズ協会のヤフヤ・オジェル会長は「このような焼却方式は到底容認出来ない、非専門的な方式」とし、「煙草の受動喫煙が有害であるように、公共の場所で麻薬を燃やすことも深刻な中毒を誘発する恐れがある」と指摘した[2][4]。
情報源
編集- ↑ 1.0 1.1 『押収した大麻20トン“焼却処分”で健康被害… 大量の黒煙で住民にめまいや吐き気、呼吸困難など 弁護士会が「公衆衛生に対する攻撃」として告訴 トルコ南東部』 — FNNプライムオンライン, 2025年5月18日
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 『押収した大麻20トンを村の空き地で燃やした…住民2万人が集団幻覚などで大騒ぎ=トルコ』 — 中央日報, 2025年5月12日
- ↑ 3.0 3.1 3.2 『トルコの村で地元警察が大麻焼却 住民らに幻覚症状などの被害』 — テレ朝news, 2025年5月13日
- ↑ 4.0 4.1 4.2 浅田奈穂 『トルコの町が“大麻の煙”に包まれる━━。焼却処分が招いた前代未聞の健康被害』 — ハフポスト, 2025年5月14日